よくあるアカマツの腐朽材。
抗菌物質を多く含むアカマツなどの針葉樹に多い赤枯れ(褐色枯れ)材で、セルロースやヘミセルロースは分解されリグニンが分解されていない状態です。画像の材は余り日の当たらない湿潤な場所にあるので水分が多くスポンジのように柔らかく腐ってしまってますが、本来、乾燥するとブロック状に亀裂が入って割れてしまうのが褐色枯れ材の特徴です。ネブトクワガタの材採集を始めた頃、適材の状態が判らずこんな材ばかりを探してたものです。
因みに広葉樹に多い白枯れ材は分解力の強いサルノコシカケやカワラタケなどに拠ってセルロース、ヘミセルロース、リグニンとも分解された状態ですが、こういった白枯れ材がコガネ系の幼虫によって更に分解されると案外ネブト好みになったりしますから不思議です。
小野市のネブトクワガタ採集地ではコガネムシの幼虫とネブトクワガタ、ミヤマクワガタの幼虫が同居した広葉樹の材が見つかる事が良くありました。
三田や北神戸辺りでアカマツ材をひっくり返すとアカハライモリやカスミサンショウオの越冬成体に良く出会います。