たった2日の夏休み。
「どこか行く?」
案の定、女性陣は
「暑いのは嫌!しんどいのも嫌!
虫が多いのも嫌~!」
とのたまったが、小学生最後の夏休みである
長男の意見を尊重してキャンプに決定。
キャンプ地の高原には予定時刻に無事到着。
朝から30℃近い気温
「暑い!暑い!」を連発しながら
テント設営したあと「お弁当は涼しいところで!」
ってことで滝見に出発。
「歩いてすぐやから」
軽い嘘をついて(うっしっし)1.2km先の滝を目指して山道を下る。
手綱を頼りの難所にワーキャー言いながら汗だくになって挑む。同じ景色も多少困難なほうが楽して見るより綺麗に決まってる。
「がんばれ!」
水の音とともに徐々に霊気じゃなかった、冷気が漂い始めると滝まではもう一息だ。
切り立つ絶壁の上にはモミジ類に混じってブナやミズナラの高木が茂り、コケに覆われた崖に
はイワタバコの紫が色を添えていた。
飛び石をピョンピョン、崖下のコブを越えると目の前の絶壁にポッカリと開く大穴。
靴を脱いでジャブジャブと洞穴に入って行き天井を見上げる。
高い!20mはあるだろうか。
薄暗い洞穴に差し込む柔らかい光。
天然の採光窓から見える緑のステンドグラス。
滝はその緑の光の中からシャワーのように降り注いでいた。
涼風を頬に感じながら少し遅いランチタイム。
嫁さんは慣れない山歩きでややぐったり。
自分も慣れない引率でぐったり?
子供達はというと弁当もそこそこに早や水遊びを
始め10分もしないうちにびしょ濡れでその後一時間近くも飛び回っていた。子供って元気だ。
「どや、気持ちよかったやろ?そろそろ帰ってバーベキューの準備しよか」
すっかりリフレッシュして気分爽快でそう言うと
「でもさっきの道登っていくんやろ、帰りの方が
しんどいんとちゃうん?」と長男の一言。
嫁さんが急に無口になった。
「が、がんばれ・・・」