「よっこらしょ」っと岩を登り、ブッシュに分け入るとすぐに想像したとおりの光景が広がっていた。
ここは以前からずっと気になってはいたが今日まで踏み込めずにいた場所。
三田市某所、職場から程近い道路に面した斜面の一部で、風化してつるつるになった砂質の岩肌を、どこかから染み出した水が濡らしている。
下からはブッシュに隠れて奥の様子は判らなかったが、面白そうな雰囲気が漂っていたのだ。
モウセンゴケに混じって
イシモチソウが白い花を咲かせている
貧相な松が生えている以外は目立った高木もない痩せた崖の上部。
そこから染み出した水が幾筋かの小さな流れを作っていて、思わず「ハッチョウトンボ」と呟いたのでした。
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